販促什器とは?制作する際のコツを紹介します!
店舗への商品導入にあたり、販促什器の制作はかかせません。
制作が初めてであっても既に導入している場合でも種類や形状は悩みどころのはず。なぜなら紙什器メーカーであるスタジオウェルでさえも販促什器の多様さには驚かされるからです。
新たな形状・素材の什器がいくつも誕生し目移りしてしまいますが、今回まずは販促什器のメインとなる種類や制作のコツをお伝えしたいと思います。
あ、大前提として弊社は印刷会社なので紹介するのは紙什器がメインとなります。アクリル什器やその他の素材は別の機会にでも・・
※とりあえずどんな種類があるのかざっと知りたい方は製品紹介ページをご覧ください。
販促什器の概要
什器とはそもそも「日常使用する器具」のこと。
店頭でいえば商品を置く棚といったディスプレイ機材が什器と呼ばれます。
では「販促什器」はというと、名前の通り販促用の什器ですね。
ざっくり言えばお店に並べる商品をより売れるよう陳列、設置するための器具、となります。
素材は様々ですが第一に使用されるのが紙素材ですね。これは安さ、表現力(形状や印刷加工)、扱いやすさ(軽さ)によるところが大きいです。
・・文字だけ並べるとなんのこっちゃなので実際にどんな種類があるか見ていきましょう。
種類
カウンター什器
カウンター什器は定番の販促什器です。自立するため店舗の棚やレジ横にも設置が可能で、商品をより綺麗に設置・展開することができます。また、看板を取り付けることで大きく商品特徴を訴求でき、さまざまなパーツの組み合わせもできるため、汎用性にも優れています。
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吊り下げ什器
吊り下げ什器は、狭い売場、商品が氾濫している雑多な売場でも掛ける場所さえあれば展開可能な什器です。店頭での導入実績も高く、ドラッグストアのエンド棚などでよく使用されます。「ハンガーボードに掛かる数量で店頭導入数が決まる」という事例も多く、提案・導入しやすい什器です。
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フロア什器
フロア什器は、大型でそのまま床置きで設置することができる紙什器です。商品の世界観を強力にアピールできます。そのため展開する売場や陳列する商品に合わせて企画・制作することが重要となりますが、導入した際にはユーザーに強く認知してもらえます。近頃はバライティショップやドラッグストアでの展開も多くなってきています。
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制作のコツ(考え方)
紙什器制作のコツ4つを紹介します。
これを前提に考えていくと、店頭で重宝され売上アップする販促什器が完成できるかも?(正直売れる要因はめちゃめちゃ複雑だと思うので売れる可能性が上がるよね、という什器制作の基本的な考え方です)
①サイズが超重要 〜置けなければ意味がない〜
販促什器が置かれるのはラック・シェルフ・ゴンドラ(いわゆる棚)です。
棚のサイズには一定の決まりがあります。
基本的に幅1200mm、高さ(1段)300mm、奥行き300mmがよくあるサイズ。
什器の幅は300/450/600/900mmが一般的です。これは1200mmの中で組みやすいサイズになります。
しかし「高さ」「奥行き」は300mmを超えてしまうとそもそも棚に入りません。
(最上段は例外。限度はあれど高さは関係なくなります)
棚割で置かれる場所が決まっているような場合、または什器ありきで商談に臨む場合はサイズの把握が重要になるわけです。
商品に合わせやたらめったら大きい什器を企画しても「入らないよね」の一言で試合終了。棚含めサイズを把握しておくことでスムーズに営業とのやりとり、商談ができるようになります。
②組み立てやすさ 〜組み立てるのは基本店員〜
店舗への商品、什器の導入はバイヤーとのいわゆる本部商談で決まるものかと思います。(卸を挟んでらっしゃる方も多いかと思いますが)
そこで決定した事項が店舗へ降りてくることになりますが、降りてきた段階で什器を企画した人もいなければ棚割りを決定した偉い人もいないわけです。
つまりメーカーとバイヤーとの話し合いも何も知らない状態で該当商品用の什器だけがポーンと送られてくる状況。
しかも組み立ては超複雑そう・・店員さんが匙を投げてもおかしくありません(実際什器を送ったのみ組み立てられず捨てられた・・なんてこともあるそうです)
店員さんはエンドユーザーと接していただく重要な存在です。売りたいがために訴求ゴリゴリ、形状バッキバキ(=複雑)な什器を作ることも時には重要ですが、店員さんに気持ち良く売ってもらうためにも(きちんと設置していただくためにも)組み立てやすさは重要だと思います。
③30m3m30cmの法則(VP、PP、IP)
スタジオウェルでは顧客を消費者に変えるために距離が重要と考えています。
これはつまりVMDでいうところのVP・PP・IPです。ここでVMDの説明はは省きますが簡単にいうと次の通り。
30m先から「見つける」「気づかせる」=VP(ビジュアル・プレゼンテーション)
→大きな訴求などで「なんだ?」「もっと近くで見て見たい」という興味喚起を促します。
3m先で「足を止める」=PP(ポイント・プレゼンテーション)
→什器の看板による訴求やアイキャッチになるスイングPOPなどで思わず近くで足を止めたくなる方法を考えます。
30cmの近さで「手に取る」=IP(アイテム・プレゼンテーション)
→30m先で商品に気づき、3m先で足を止め、30cm(目の前)で商品を手に取ってもらい「なるほど(商品理解)」、「決めた!(購入)」を促します。商品やテスターの陳列で実際に手に取ってもらう、また遠くからわからなかった詳細情報を訴求することで購買につなげます。
販促において購買率を上げるため、配置であったり、視線移動であったりと他にも考えることはたくさんありますが、販促什器制作(設計・デザイン)においては上記の法則も頭に入れておいて損はないと思います。
④お客様が求めるものは何か、を考える
急にそれかよ!これがわかったら苦労はしない!と言われそうですが(笑)
ここまでは作り手側の視点から説明してきましたが、何より大切なのはお客様が求めるものを作ることだと思います。
無事陳列が済み、興味を持ってもらったところで少しでもお客様が求めるものから逸れてしまえば購入には至りません。
数多ある商品から選んでもらうためにも、ニーズを満たす販促が必要です。
お客様が欲しがる情報は?ではそれを訴求するために必要な什器形状は?場所は?表現方法は?と突き詰めていった先に理想の什器があるはずです。
まとめ
今回紹介したのはとりあえず什器を作るにあたって、の初歩的な部分です。
ここにさらに複雑な要因が絡み合ってようやく販促什器は産まれてきます。
が産みの苦しみはどこにもあるもの。スタジオウェルはその苦しみ(楽しみでもありますが)を一緒に考え、形にするお手伝いをしています。
少しでも販促什器についてお悩みの方は是非ご相談ください!